Raiders of the Deep支援ツール

評判の良いUボートソロゲーム”The Hunters”をベースに第一次世界大戦用に
移植した”Raiders of the Deep”の支援ツールを作成した。
The Huntersとの違いとRaiders of the Deepオリジナルルールからの変更点を以下にメモしておく。

1.The Huntersとの違い
  ゲームシステムは同じであるが、色々な追加・変更・削除がある。
1.1主な追加は6つ。
(1)機雷敷設後の撃沈ルール。
(2)遭遇増加(1Box当たり最大8回まで)ルール。
(3)商船の拿捕ルール。
(4)非護衛下艦船の浮上攻撃限定ルール。
(5)体当たり攻撃ルール。
(6)Qシップルール。

1.2主な違いは8つ。
(1)Uボートの型式が多い。8から16と2倍(ドイツ海軍のみ)。
(2)砲弾は2発/ラウンドまでで、予備弾数は無限。
(3)哨戒任務の割当と目標艦船の検索が複雑である。
(4)爆雷攻撃の命中修正に累積補正がある。
(5)遭遇に敵の機雷・防潜網が追加されている。
(6)航空機攻撃のルールが簡略化。
(7)Uボートの乗り換え時に配属が変わり、訓練期間がある。
(8)昇進条件が厳しく、なかなか昇進できない。

1.3主な削除は4つ。
(1)高射砲がない。
(2)群狼戦術がない。
(3)目標リストからタンカー区分がない。
(4)2ケ月の長期哨戒がない。

2.Raiders of the Deepオリジナルルールからの変更点
  そのまま反映することが難しいか、プレイしにくい項目があるので簡略化した。
  主な変更点は6つ。
(1)哨戒区域の選択方法
   Uボートの番号から検索する代わりに、U-19など同じ型式が
   その期間に哨戒する区域の割合と乱数から決める。
   例)U-19の1915年5月
     90%がイギリス諸島、10%が地中海の哨戒であるので、
     乱数(0から1まで)が0.9以下ならイギリス諸島、
     0.9を超えたら地中海とする。

(2)哨戒区域リストの簡略化
   パターンが多すぎるので1期間は最大でも3区域までに簡略化する。
   制限対象となる期間はバルト海をイギリス諸島に変える。
   またUB-Ⅱはディスプレイマットには地中海があるのに、哨戒区域リストに
   含まれないので、1916年3月に10%の確率で地中海を選択できるようにした。

(3)諜報員便乗はThe Huntersと同じく哨戒選択時に決める。
   哨戒ボックス進入時にサイコロを振るのは煩雑である。

(4)目標艦船の検索で年月別の選択は煩雑であり、量が多いので簡略化する。
   ・主力艦は全て使い16隻。
   ・大型船は399隻の代わりに1917年から187隻。
   ・小型船は3106隻の代わりに1915年から383隻。
   ・Qシップは全て使い36隻。

(5)機雷敷設による沈没は翌月でなく、当月に記録する。
   月別の目標管理をしないので、意味がない為。
   沈没船の決め方が面倒であるので、簡略化する。
   具体的には、主要艦、大型商船、小型商船、効果なしの
   4区分で確率を3,9,33,55%とする。

(6)昇進判定条件を緩和する。
   昇進の賽の目補正で失敗した哨戒数分の減算の代わりに
   (失敗した哨戒数分)÷3の減算にする。
   The Huntersにあった撃沈数の補正がないし、補正なしの成功確率が
   4/6から1/6になっているので緩和した方がプレイ意欲が高まる。

<個人的な感想>
哨戒任務の割当と目標艦船の検索が煩雑すぎて、とてもそのままでは
自動化できないし紙とサイコロでプレイするにしても時間がかかり過ぎる。
作者は模擬精度に”こだわり”があると思われるが、プレイし易さとのバランスが
良くないと感じる。