つづき
(2)フランス軍の負け予想
前回の(1)勝ち予想と違う点は、下図の赤下線部分である。その他は、(1)と
同じプログラムである。
負け予想の混同行列、正解率、(1)と同じゲームの予想は、以下の通り。
史実が負け以外の場合(34)> 予想が負け以外となったが32、 予想が負けとなったのが2
史実が負けの場合(14)> 予想が負け以外となったのが5、 予想が負けとなったのが9
正解率85.42%は前回の勝ち予想81.25%より少し良いが、同等の精度と思う。
負けの適合率は、9÷(2+9)=0.8182と上記とほぼ同じ。
負けの再現率は、9÷(5+9)=0.6429と大幅に悪い。
2つのゲームについて予想した場合は、ノーヴィが負け、シェンカーバンが負け以外なので100%的中している。
勝ち予想では、2つとも勝ちであったので、判定が矛盾する。しかし、2つの予想は
独立して計算しているので、そのような結果が出てもおかしくはない。
5.入力データから見た人の予想
訓練データには、下図のようにフランス軍vsロシア軍の戦いは3つしかない。しかも、
フランス軍の勝ち1,引き分け2である。これを基に、未知のデータ(ノーヴィの戦い)を
人が予想したら、負け以外とする人が多いのではないか・・・。
そこを負けと予想する”フランス軍の負け予想”は、凄いのか、まぐれなのか・・・。
6.訓練データの予想
訓練データの正解率が80%を超えているので、念の為に今までの2つの戦いに訓練データを
2つ(ワーテルロー戦役のキャトルブラとモンサンジャン)追加して予想してみた。
(1)フランス軍の勝ち予想
赤枠のように、勝ち以外である(100%的中)。
(2)フランス軍の負け予想
赤枠のように、負けである(100%的中)。
次回へつづく
<個人的な感想>
統計学から見れば、サンプルとして48ケは多くはない。しかし、シリーズで出る
ゲーム数としては多いものである。現実的に集められるデータとして十分である。
そのデータを基にした史実の勝敗予想が、80%を超えているという事は、
”バタイユゲームの史実模擬精度は高い”と言っても良いと思う。
もちろん、ゲームなので、”必ず史実通りにしかならない”ような状態は
起こらない。そのようにデザインされている。プレイしていても、制約で
不満が出ることは一度もなかった。