ME版の勝利条件は、面倒な勝利ポイント計算が必要なので好みに合わない。
そこで、全面的に見直す事にした。
1.勝利ポイントの必要性
(1)戦力損失
戦力損失が少ない方が勝利に近いのは確かであるが、ナポレオン戦争時代の
会戦目的は敵軍の撃破である。損害が少ないからと言って勝利とは言えない。
会戦目的に沿って勝利を決めるには、軍のモラルを比較する方が良い。
軍のモラルは構成する軍団または師団のモラルから計算できるし、軍団・師団モラルは
戦力の損害に比例するので間接的に戦力損失が反映される。
なお、ME版のようにフランス軍とプロシア軍で戦力損失に係数を掛けるのは公平でない。
(2)地点の確保
特定地点を確保する事が勝利条件に反映されるのは、疑問がある。史実に近い戦況を
作り出す為に、特定地点の攻防を誘導する目的なら理解できる。今回のように仮想シナリオで
両軍の決戦(敵軍撃破)を目的とするならば、特定地点の確保は勝利には関係しない。
(3)結論
勝利ポイントは必要ない。
2.勝利条件の設定
(1)軍レベルの比較
フランス軍とプロシア軍のモラルレベルを比較して勝利を決める。具体的には、
プロシア軍のモラルレベルからフランス軍のモラルレベルを引いた値で判定する。
(2)軍レベルの計算
構成する軍団・師団のモラルレベルを合計したものを軍レベルとする。軍団・師団のモラルレベルは
ME版ルールに沿って計算する(全滅・潰走した大隊数の割合で計算し0〜3の4段階)。
(3)勝利の区分
勝利の区分は、引き分け/ギリギリの勝利(Marginal)/戦術的勝利(Tactical)/
決定的勝利(Decisive)の4段階ある。そこで、モラルレベルも4段階に分ける。
当面は均等に分ける事として、以下とする。
考え方は、自軍合計が最高(レベル0)で敵軍合計が最低(軍団・師団数×レベル3)の
場合を計算して、その間を4等分する。下記の( )内は敵軍の最低モラルレベルを計算。
フランス軍の決定的勝利 : (プロシア軍の師団数×3) ×3÷4 =20以上
フランス軍の戦術的勝利 : (プロシア軍の師団数×3) ×2÷4 =14以上
フランス軍のギリギリの勝利 : (プロシア軍の師団数×3) ×1÷4 =7以上
引き分け : 6〜ー4まで
プロシア軍のギリギリの勝利 : ー(フランス軍の軍団数×3) ×1÷4 =ー5以下
プロシア軍の戦術的勝利 : ー(フランス軍の軍団数×3) ×2÷4 =ー11以下
プロシア軍の決定的勝利 : ー(フランス軍の軍団数×3) ×3÷4 =ー16以下
以降は次回につづく
<個人的な感想>
基本的な考え方は、上記で良いと思う。軍団・師団のモラルは必ず1時間毎に計算するので、
合計して両軍の比較をすれば簡単に勝利条件との比較ができる。煩雑な計算をしないでも
勝敗の状況を掴めるのが良い点である。
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