ナポレオンは、1807年から軍人達に爵位を与えはじめたが、
本格化したのは1808年になってから。爵位は世襲制であるので、
貰える年金と共に嫡子に受け継がれる。但し、領地はなく爵位のみ。
年金の額は、以前の円換算で次の通り。
爵位 | 軍人対象者 | 年収 | 人数 |
公爵 | 元帥、稀に少将 | 48000万円 | 30人 |
伯爵 | 少将、稀に准将、他 | 7200万円 | 388人 |
男爵 | 少将、准将、大佐、他 | 3600万円 | 1090人 |
騎士 | 大佐、他 | 720万円 | 1600人 |
人数には軍人以外に、政治家、聖職者なども含まれる。
騎士は3世代までの限定世襲の制限がある。
初めて公爵になったのは、1807年にルフェーブル元帥でダンツィヒ攻略の
功績による。他は全て1808年以降。
例外が、ランヌ元帥で1807年にシェビエシュ公(領地付きの元首)になる。
フリートランドの戦いの後なので、その功績かも。
身内以外で領地付きの元首になったのは、合計で下記4人のみ。
ベルティエ元帥、ベルナドット元帥、ランヌ元帥、タレーラン外務大臣。
年収の多さもあるが、世襲制である点が爵位の最大の魅力である。子孫の為にも
出世したいという願望で軍人たちを釣っているように思う。
なお、軍人としては有能でなくとも、お気に入りのジュノー少将は、1808年に
公爵になっており、名誉はともかく裕福にはなった・・・。
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