ナポレオンとベルナドットの会談(1)

 ナポレオンはパッシリアーノ滞在していたが、ある日ウディネに来て、ベルナドットと話をした。

1)長引いている和平交渉について、ナポレオンから尋ねられた際の返答。

総裁政府の命令は、戦争を再開する為の口実を見つける事である。

しかし、個人的見解として平和を望む。その理由は、総裁達は己の弱さを意識しており、

地位を維持する為の最良の方法が共和国を危険で不安定な状態にしておく事であると考えている。

共和国は平和を得るべきであり、その1つの条件がオーストリア帝国による和平案の承認である。

 

2)ナポレオン自身について、どう思うかを尋ねられた際の返答。

・総裁政府は、貴方が彼らに敬意を示してほしいと苛立っている。

・サンブル・エ・ミューズ軍は、貴方に対抗する。

・ライン軍は、貴方をモロー将軍が恥をかく原因になると信じる。

・王党派は、フリュクティドールの事件が彼らの計画を阻止し、貴方を告発から救った事を知っている。

・共和主義者は、貴方を疑っており、貴方の名声にも冷淡である。

・パリの人々は、貴方に熱狂している。

貴方の為には、平和を得るのが良いと思う。反対の道を選べば、どんな支援も得られずに、

敗北でもすれば大部分の人間が喜ぶだろう。

総裁政府が独裁体制を取らなければ、戦争を利用しても国の混乱は解消できない。

その場合、貴方は危険になる。戦闘に勝っても負けても、総裁政府からの告発の的になる。

 

<個人的感想>

 ベルナドットは、まじめにナポレオンの質問に答えている。2人の仲が余り良くない事を

考えれば、少し誠実すぎると思う・・・。

また、その内容は色々な見方からのものであり、ナポレオンは感心したと思われる。

 

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