ベルナドットのパリ派遣(5)

ベルナドットの報告書の続き。

”今は全ての秩序を取り戻す時です。軍は、あるべき地位を取り戻しました。

軍の精神は考慮されるようになり、少なくとも恐れられています・・・。

共和国を強化する良い機会でした。もし、この機を逃せば、次の選挙の前に

何とかしなければならない危機に追い込まれていたでしょう。

立法府は総裁政府に対して全力で対抗したでしょう。

ある人々は、次のようにした方が良いと考えています。

 1)議会の開催を一定期間延期する。

 2)総裁政府が憲法を守る義務を一定期間免除する。

しかし、この件は沢山の意見があります。

それにもかかわらず、総裁政府と立法府は今や一体となっています。

疑いもなく共和制に忠実でない総裁2人の残党が残っています。

彼らは、今回の出来事の影響が無くなれば、我々を打倒する為に全力を挙げるでしょう。

政府は、この事を十分に承知しており、あらゆる可能性を考慮して排除するでしょう。

また、新たな迫害から愛国者達を守ってくれるでしょう。

今晩、私はバラスを見かけました。また、私は陸軍大臣とも話をしました。

彼らは貴方に3000人の騎兵を送る予定です。それは、ライン・モーゼル軍から出すようです。

なお、猟騎兵連隊が1,2ヶ含まれます。4ヶ連隊を確保しようと最善を尽くしましたが、

反対もあり、うまく行きませんでした。

私は、少なくとも4日後にはここを去り、サンブル・エ・ミューズ軍と上流ライン軍を訪問しようと思います。”

 

<個人的感想>

 ベルナドットの報告は分かり易く、また、政治的な面の分析などは感心する。

要塞司令官として国外都市の統治もした経験からか、軍事専門だけではなく、

行政者としての見方もをするように思える。

報告の最後にある猟騎兵連隊について、他の胸甲騎兵、竜騎兵、ユサール

ではなく、わざわざ明記しているのは、ナポレオンからの要望のように思える。

偵察任務などに便利な猟騎兵を沢山確保しろと命令されていたのかも。

 

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