1796年戦役のベルナドット(7)

 ベルナドットは21日にノイマルクト南東9kmのダイニングまで進出して、

ここに防衛ラインを引いた。カール大公の本隊がダイニングに到着し、

攻撃を開始したのは22日である。戦いは夜明けから夜10時まで続いた。

 

夕方には、フランス軍左翼(第88半旅団)に狙いを定めたオーストリア軍の

攻撃で左翼が後退した際に、ベルナドットは予備部隊(第37半旅団と第7

竜騎兵連隊)を投入して反撃し、押し戻した。

その際に、反撃部隊に次の言葉を掛けている。

”君達は知っているだろう。私が君達の幸せを常に気に掛けていた事を。

というのも、君達のような勇敢な人間を指揮できる事が幸せだからである。

今、その感謝を示す機会が来た。また、祖国からの称賛を受ける価値が

ある事を示す機会でもあり、栄光を掴む機会でもある。”

参謀長のサラザン大佐によれば、兵士達は疲れも吹っ飛び、地獄の底まで

付いて行くほどの意気込みで敵陣に突撃し、敵を混乱させたとの事。

 

 カール大公は正面攻撃を諦め、左右からの迂回機動で後方との連絡を

断ち切ろうとした。包囲を警戒したベルナドットは、遂に退却を始めた。

ダイニング付近の地図は、以下の通り。

Deinig_Map

<個人的感想>

 起伏があり、川・森・町などの障害物が多い地形なので、防御側に有利

と思えるが3倍の敵に対して終日持ちこたえたのは素晴らしい。

 

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