バタイユゲームのシナリオには、2日間または数日間の連続した戦いを連結したものがある。
その場合に、初めの戦いで損失した戦力を回復するルールは、重要である。
後の為に、以下に整理しておく。
1.既存のルール
(1)旧ME版とCOA版
各ユニットの損失した戦力の半分(小数点以下は切り捨て)を回復する。
例1)COA版(旧ME版と同じものと思われる)タラベラの戦い
例2)COA版モンサンジャンの戦い(ワーテルロー)
(2)新ME版バウツェンの戦い
初めの戦いの結果により、回復する戦力が異なる(下図)。
2.自家製ルールの検討
(1)検討理由
新ME版は、余りに極端である。しかし、勝利の内容によって回復する戦力を
変更する事は良いアイデアと思う。戦力の損失原因には、死傷の他にも、
戦闘の混乱で所属部隊がどこか分からずに迷子になる事なども含まれる。
決定的な敗北を受けた軍の兵士は、士気が低下して逃走する事は十分にありうる。
(2)基本的な考え方
・旧ME版とCOA版を基本とする。
・雰囲気重視なので、細かい精度は求めない。
・勝敗が明確な場合に差をつける(限定的な勝敗は引き分けと同じにする)。
・負けた場合は、回復量を小さくする(逃走の機会が大きいと見なす)。
・勝った場合は、引き分けと同じとする。
(3)ルール案
戦力の回復係数は、以下の通り。勝利のレベルにより15%の違いにする。
戦力の回復量 = 戦力の損失量 ✕ 回復係数
戦いの結果 | フランス軍 | 連合軍 |
フランス軍の決定的な勝利 | 0.5 | 0.20 |
フランス軍の戦術的な勝利 | 0.5 | 0.35 |
フランス軍の限定的な勝利 | 0.5 | 0.5 |
引き分け | 0.5 | 0.5 |
連合軍の限定的な勝利 | 0.5 | 0.5 |
連合軍の戦術的な勝利 | 0.35 | 0.5 |
連合軍の決定的な勝利 | 0.20 | 0.5 |
<個人的感想>
勝った場合に回復量を大きくする事も考えたが、悩んだ末に以下の理由で見送りにした。
・勝った場合と負けた場合で、偏差量が同じとするのは疑問である。
・勝った場合と勝敗不明で、規律面で兵士に差があると思えない。
・ビックゲームに適用する場合が多いので、細かい指定は回復量計算が煩雑になる。