バタイユゲームの方陣判定

バタイユゲームでは騎兵突撃を受けた歩兵が方陣に隊形変更できる。
その判定には国・兵種別毎の賽の目補正があるが、戦い毎に違う場合があるので混乱する。
そこで自家製ルールとして統一する事にした。

1.Marshal Enterprisesのオリジナルルール
  下図の灰色部分が戦い毎に違うものであり、黄色部分の左側が
  オリジナルルールの値である。右側は自家製ルールで変えた値である。

2.統一ルール
(1)基本的な考え方
   なるべく同じ値とし、変わる理由が推測されるものは複数の値を使う。

(2)オーストリア軍
 (A)国境兵は+3の補正とする。

 (B)理由
    国境兵は正規兵(戦列歩兵、軽歩兵など)と違い、国境地帯の警備が主体のため
    軍事訓練は十分ではない。その為、方陣隊形を組むのは正規兵に比べて難しい。
    The Austrian Imperial-Royal Army (Kaiserliche-Königliche Heer) 1805 – 1809
    GRENZ-REGIMENTSから引用。

(3)フランス軍
 (A)親衛隊は年代により3つに分ける。
  (a)1804年から1807年まで 老親衛隊のみで-6
  (b)1809年から1812年まで 老、中堅親衛隊に分かれ-9,ー4
  (c)1813年から1815年まで 老、中堅、若手親衛隊に分かれ-9,-6、-3

 (B)理由
  (a)親衛隊は年代により規模が変わる。規模が大きくなるにつれて、質のバラツキが
     生じるので分類した方が良い。

  (b)スペイン戦役で兵隊が足りなくなり、大規模な徴兵をしたので
     通常歩兵の質が1809年以降は低下する。その為、親衛隊との質の差が広がる。
     →方陣実現表は通常歩兵を基準に作られているので、補正は大きくなる。

     1806年と1813年のフランス軍通常歩兵の方陣実現表を下図に示す。
     橙色の枠で囲った部分を注目すると、1806年では3HEXの距離なら必ず方陣を組めたが、
     1813年では1/6の確率で混乱する。
     (補足)数字の66までは2つの賽の目の値、97以上は無効(賽の目で66より大きい)を示す。
         2つの賽の目と表の値で判定する。
         例)2HEXの距離
           賽の目が11から43までなら方陣が組める。
           賽の目が44から61までなら混乱になる。
           賽の目が63から66までなら潰走になる。
 
(4)プロシア軍
 (A)擲弾兵、フィジリエ
    -3に統一する。理由は、1813年の軍政改革でも精鋭部隊として変わりはない為。

 (B)郷土防衛隊
    騎兵突撃を受けた時は方陣を組めない(NG)とする。理由は、正規兵ではないので
    訓練が十分でない為。ベルリン戦役の特殊ルールp18では下記の記述がある。

 (C)近衛兵
    -6に統一する。理由は、1813年の軍政改革でも精鋭部隊として変わりはない為。

 (D)軽歩兵
    騎兵突撃を受けた時は方陣を組めない(NG)とする。理由は、正規兵ではないので
    訓練が十分でない為。バウツェンの特殊ルールp32では下記の記述がある。

<個人的な感想>
シミュレーション精度が多少低くてもプレイしやすい方を今回も選んだ。