1813年のカール・ヨハン(1)

3月に英国とスウェーデンの同盟が以下の条件で成立した。
1)スウェーデンはカール・ヨハンの下に30000人の兵士を北ドイツに派遣してフランスと戦う。
2)英国はノルウエー奪取に協力し、毎年100万ポンド*1の支援金を払う。
  またスウェーデン王室が保有するカリブ海西インド諸島のグアドループ諸島の保有を保証する。
 *1 現在の日本円にして約255億円。1人1日の食費が2000円としても30000人なら年間219億円はかかる。

同じ3月にプロシアがフランスに宣戦布告した。

ナポレオンからカール・ヨハンに同盟の勧誘があったが断った。
その手紙の最後を意訳してみた。
”私は、陛下が治めるあの美しいフランスで生まれました。
 その栄光と繁栄は、私にとって決して無関心ではありえません。しかし、フランスの幸福を願って止みませんが、
 私を王位継承者に指名した国民の権利と、私を息子と呼ぶことをお決めになった君主の名誉は、
 全身全霊をかけて守るつもりです。
 国政においては、個人的な感情や憎しみが入り込む余地はありません。
 私の個人的な野心については、正直なところ、大きなものがあります。
 人類の大義に奉仕し、スカンジナビア半島の独立を確保したいという野心です。
 これらの目的を達成するために、私は、国王が私に守るよう命じた大義と、
 この国の不変性と、同盟国の忠誠を信じています。
 陛下、和平にせよ戦争にせよ、どのような決断を下されようとも、
 私は陛下に対し、古くからの戦友のような感情を持ち続ける所存です。”

<個人的な感想>
ナポレオンに対する感情の部分は嘘っぽいが、スカンジナビア半島の野心は
本物と思われる。