騎兵突撃を受けた時の散開隊形歩兵(skirmish)の対応

DSSSM(松浦豊)さんのブログ アウエルシュタットの戦いは、どの場所で始まったのか?
次の疑問を述べられていたので、自分でも調べてみた。
”フランス軍の歩兵連隊(大隊?)でとりあえずは方陣を組むのがセオリーなんでしょうか(散兵は逃げる?)。”

1.史実
  Napoleon’s Infantry Handbookの第180項General remarks on skirmishingには次の記述がある。

  DeepLで和訳させると以下となる。
  敵の騎兵に突撃された場合、歩兵(skirmish)は穴や溝、生け垣に隠れ、そこから安全に騎兵に発砲し続けるよう
  勧告された。それが不可能な場合は、最寄りの予備(*1)に逃げ帰ることになっていた。
  騎兵の攻撃の脅威があるとすぐに、将校は予備に円形または密集隊形を組み(*2)、
  外を向いて集結地点として行動できるように命令した。

  (*1)所属する中隊。普通は中隊の一部しか散開隊形を組まず、大部分は予備として残る。
    詳細は歩兵の散開隊形を参照。
  (*2)普通は方陣隊形を組む。

2.バタイユゲームでのルール
  Marshal Enterprisesのプレミアムルールでは、上記を反映して以下のようになっている。
  橙色で囲んだ部分が騎兵突撃の対抗手段を示す。

<個人的な感想>
Marshal Enterprisesのプレミアムルールはバタイユシリーズルール第3版と少し違うが、
基本的な考え方は同じである。
選択肢は逃げるのみ。騎兵突撃を受けない地形か友軍が優先目標で、近くに地形がないか
友軍が遠くて辿り着けない場合は潰走する(目標は同じ)。