War and Peaceのシミュレーションを変更(4)

つづき

(4)戦闘ルール
 (A)対象HEX
    オリジナルゲームは1:1HEX間の戦闘に限定している。しかし、1HEXが
    64kmの範囲であれば、戦闘中のHEXを1HEXにした方が良いと思う。
    そこで、攻撃側は相手のHEXに進入した場合に戦闘が起こるとする。
    →移動力が足りなくて相手HEXに入れなければ、戦闘は起こらない。

 (B)臨機攻撃
    オリジナルゲームにはないが、次のルールを追加する。
    ・移動中の自軍が敵の隣接HEXに入った時に、敵は攻撃できる(必須ではない)。

 (C)攻撃の種類
    オリジナルゲームは本格的な戦闘を1回は行う事になっている。
    しかし、敵が戦闘を嫌って後退する場合や、戦闘しながら徐々に後退する場合もある。
    そこで、攻撃の選択肢を次の3つにする。
    ・本格戦闘 : 敵味方とも全力で戦闘する。(オリジナルゲームと同じ)
    ・遅滞戦闘 : 本格的な戦闘を避けて、小規模な戦闘をしてから1HEX後退する。
            なお、この場合の戦闘結果表を新しく追加する。(敵味方とも損失は小さくする)
    ・後退   : 戦闘をさけて2HEX後退する。
    自軍と敵軍の選択の組み合わせを表にまとめると、次のようになる。

自軍/敵軍本格戦闘遅滞戦闘後退
本格戦闘本格戦闘遅滞戦闘自軍は前進
遅滞戦闘遅滞戦闘その場で膠着状態自軍は前進
後退自軍は後退自軍は後退その場で膠着状態

 (D)要塞戦
    オリジナルゲームは、攻囲期間(ターン数)によって降伏する確率が直線的に変わり、攻囲側の戦力に関係ない。

攻囲期間
降伏する確率0.170.330.50.670.83

    しかし、史実では下記の例のように攻囲側の戦力により降伏までの攻囲期間が早まる。

攻囲戦の例戦力比攻囲期間
1794年マーストリヒト1.5ケ月
1796年マントバ4ケ月
1807年ダンツィヒ2ケ月

    そこで、攻囲側÷要塞側の戦力比、攻囲期間により次の降伏確率にする。(直線的でなく正規分布で確率を計算)

戦力比/攻囲期間
1以上2未満0.050.50.95
2以上3未満0.050.95  
3以上4未満0.5   
4以上5未満0.95   
5以上    

次回へつづく

<個人的な感想>
要塞戦は攻囲側の戦力を張り付けにするので、ある程度は合理的な結果が望ましい。
攻撃側の戦力に関係なく4ケ月包囲しても、67%の確率でしか降伏しないのは不合理と思う。