ME版プレミアルールの項番22(Massed Targets)には、戦力が9を超える場合に
命中補正をするルールがある。戦力数ー9の数だけ賽の目に加算して命中し易くする。
砲兵の場合は、戦力が1~3なので適用されない。
しかし、砲兵は歩兵や騎兵に比べて1戦力当たりの占有面積が広いので、上記ルールに
修正が必要と思う。そこで、自家製ルールを検討する事にした。
1.砲兵の占有面積
(1)ゲーム毎のバラつき
1HEXに展開できる戦力数は、特殊ルールに毎回記載される。砲兵の場合は、
ゲームにより色々と変わっている。次の表に纏めた。
ゲーム名 | 1HEXの最大戦力 | 歩兵との比(*1) |
ME版(2011年以降全て) | 6 | 3 |
COA版Vol.1-4,9(*2) | 8 | 4.5 |
COA版Vol.5-8(*3) | 9 | 4 |
COA版Vol.10-12 | 3 | 6 |
COA版Vol.13(*2) | 4 | 4.5 |
(*1)歩兵の最大戦力÷砲兵の最大戦力 で計算したもの。
(*2)Vol.1-4は2011年よりも前の旧ME版と同じ。下図はCOA第2版の抜粋である。
Vol.13のドレスデンは、MEが主にデザインしたとの事なので、旧ME版に合せたと思われる。
(*3)ワーテルロー戦役。
(2)自家製ルール
どの値を基準にするか判断に迷う。ロシア砲兵(戦力3)を考えると、ME版(2011年以降全て)では
密集目標ではなく、旧ME版では密集目標になる。今回は、ロシア砲兵を弱体化させたいので(強力過ぎる為)、
歩兵との比に4.5を使う。
長くなったので、つづきは次回へ
<個人的な感想>
初期のバタイユでは、歩兵の最大戦力÷砲兵の最大戦力が4.5であった。その後、ME版は3に、
COA版は6と真逆の方向に変化した点が、なかなか興味深い。砲兵を密集(1HEXに多くの砲兵を
許容)させたいか、どうかである。ME版は密集させたく(6戦力まで可能)、COA版は密集させたくない
(3戦力まで可能)。砲兵が強力なフランス軍、ロシア軍を主に考えれば、ME版の方が使い易い。
一方、砲兵が強力でないイギリス軍を主に考えれば、フランス軍を不利にする為にもCOA版の方が良い。
この辺りを考えると、初期の4.5がバランスが良さそうである。
(補足)
1HEXに展開できる歩兵の戦力数は、初期のバタイユが36戦力、最近のバタイユ(ME、COA版とも)は
18戦力と大幅な変更がある。この点は、各ゲームの特殊ルールに従えば良いが、歩兵対砲兵の比は一定にした方が
良いと考えるので、自家製ルールを導入する。