つづき
4.勝利条件の必要性
(1)参考となる意見
”はねはね”さんと下記のCommand Post Gamesの記事ように、勝利条件そのものが
必要でないと考える人もいる。
・Wargames with No Victory Conditions (Command Post Gamesの記事)
内容で、特に面白いと感じた部分を意訳してみた。
”ゲームデザイナーとして、勝利条件は嫌いである。戦いや戦闘序列を調べるのは楽しい。
戦場の地図縮尺・範囲を決めたり、ゲームの流れ・システムを改良するのは難しくない。
誰が勝つかを決めようとすると、問題が生じる。”
(中略)
”Kriegsspiel(*1)は、新鮮な空気を吸うようなものである。
誰が勝ったかだって?知った事じゃない。プレイヤー同士で議論すれば良い。
もし勝利条件があったとしても、それは非公式なガイドラインでしかない。”
(中略)
”君は、何故ウォーゲームをプレイするのか?
歴史を学ぶ為か? 特定の戦いや戦役を学ぶためか?
その当時の戦術や戦略を学ぶためか? 友達と楽しい時を過ごす為か?
その当時の軍を自分が指揮したらどうなるかを想像する為か?
その当時の指揮官と自分を比較する為か?
ゲームで誰かを負かす為か?
戦争術(Art of war)の知識や能力を高める為か?
私が思うのは、上記の色々なものが色々な度合いで混ざっている。”
(*1)ドイツ語で英語に翻訳するとWar gameである。ここでは、その名前のゲームルールと
ゲームの事を指す。概要を次回で記述する。
(2)個人的な意見
その意味では、勝利条件は必要ない。
しかし、勝敗結果を判定するには、基準があった方が分かり易い。
ソロプレイをする場合に、何かを確認する場合(*2)などを除いて、前回の勝利条件を
参照しながら結果を決めている。それで、勝利条件は必要と思っていた。
”そもそも、勝敗結果が必要か?”という疑問が生じる。上記のプレイ目的が達成できたならば、
結果は”良好”で十分ある。勝敗の結果を残しても、何の意味があるだろうか?
たぶん、意味はない・・・。
(*2)自家製ルールの確認などの場合は、勝利条件は決めないでプレイする。
<個人的な感想>
勝敗を重視するゲームならば、勝利条件を決めるのは難しそうである。更に史実に近い
結果がでる事と公平な勝利機会を与える事は両立が困難である。市販されるゲームを
デザインする人は大変だと思う。自分のように、雰囲気重視なら勝利条件がなくても
十分に楽しいゲームプレイができると思う。なお、バタイユゲームの基本ルールが
しっかりしているから、少々変更しても問題なくプレイできるのかもしれない。