ナポレオン戦争時の主要国の騎兵用馬の平均高さ(背の高さ)を比較してみた。単位はcm。
フランス | オーストリア | ロシア | プロシア | イギリス | |
胸甲騎兵*1 | 157.5 | 154.9 | 155.5 | 157.0 | ー |
竜騎兵 | 154.0 | 154.9 | 146.5 | 154.0 | 154.9 |
ユサール*2 | 151.0 | 144.8 | 146.5 | 149.0 | 152.4 |
槍騎兵 | 148.0 | 144.8 | 146.5 | 148.0 | ー |
(注)*1 カラビニエも同じ。 *2 猟騎兵も同じ。
<個人的な感想>
各国とも重騎兵用の馬は、背が高い(当然体重も重い)。これは、重装備の騎兵を乗せるので、
当たり前と思う。槍騎兵用の馬の背が低い理由は、不明であるが、他の騎兵に比べて軽く
扱われていた為(*1)に一番悪い馬が割り当てられたのかもしれない。
(*1)1795年にはオーストリア、ロシア、プロシアでポーランドを分割して自己の領土にしており(下図)、
槍騎兵の多くはポーランド人であった。その為、各国では補助的な役割しか与えず、ポーランド人も
熱心に働くような環境ではなかったと思われる。1807年にはナポレオンのお陰でワルシャワ公国と
して独立できたので、1811年のアルブエラの戦い時点では熱心に働ける環境だったと思う。