ナポレオンがフランス軍に槍騎兵を作ったのは、第1ヴィスワ槍騎兵連隊が
アルブエラの戦いでイギリス軍コールボーン旅団の3ヶ大隊を殲滅させた戦果に
よるものと言われている。その為、フランス軍槍騎兵はポーランド仕様になった。
フランスで製作された槍は以下のモデル1812があり、これはポーランド軍の
槍を模範にして製作されたと思われる。
槍の全長は232.8cm、刃の部分の長さは21.4cm、重さ1.67kgである。
写真は、こちらのRoyalarmouriesから引用した。
刃の部分の拡大
<参考>日本槍
国宝 金象嵌銘 城和泉守所持正宗磨上本阿 全長321.5cm、刃の長さ79.2cm、重さ2.8kg
刃の部分の拡大
<個人的な感想>
ポーランド軍の槍は、軽騎兵のサーベルと同様に素早く敵を負傷させる為に小型の槍を使用したと
思われる。それでもイギリス軍の損失1258人の内訳は、戦死319人、負傷460人、捕虜479人で、
負傷に比べて戦死の数が多い。やはり刺し傷は致命傷になり易いのかもしれない。
上記の日本槍は特注品であり(元々は皇室が保有)、ポーランド軍の標準装備品と比べるものではないが、
工芸品のように感じる。