英語やフランス語の本などを読んでいて将軍と間違えやすい参謀の職位が2つある。
1)Adjudant Généraux(Général)
将軍を補佐する士官で大佐(*1)または中佐(*2)の階級である。1795/6/13以降は大佐に限定された。
将軍個人に付く副官Aides de Campと異なり、将軍が指揮する部隊に付く。
英語のadjutant generalを英和辞典などで見ると副将との和訳があり、将軍のように勘違いするが、
フランス革命・ナポレオン戦争の時代では参謀の事である。
例)師団長がAからBに交代した場合
Adjudant Générauxは、そのまま新師団長Bの補佐をする。
Aides de Campは、旧師団長Aに付いて行く。
なお、年俸はAides de Campと同様に実戦部隊長(連隊長、大隊長)より高い。
(*1)Adjudant Généraux chefs de brigadeと記述される。
(*2)Adjudant Généraux chefs de bataillonと記述される。なお、Chef de Bataillonは少佐かにも
記載したが、chefs de bataillonは革命前の中佐であり、ナポレオンが権力を握ってからMajorを
上位の階級としたので、それからは少佐に該当する。
2)Adjoints aux Adjudant Généraux
上記のAdjudant Générauxを補佐する士官で1人のAdjudant Générauxに1人付く。
階級は中尉でAdjudant Générauxが任命できる。
<参考文献>
Les Grades Militaires Sous la Révolution p13~16
<個人的な感想>
自分も初めはAdjudant Générauxを准将と大佐の中間的な階級と思っていた・・・。
本などにchefs de brigade(Colonel)の次にAdjudant Générauxになったとの記載もあり、
階級と職位が混在して分かり難い。大佐の中から選ばれるので、部隊の大佐よりは待遇・扱いが
上になる事は確かなようである。
<リンク>