今回は、軽騎兵の偵察ユニット編成を検討する。前提はラシンの戦いである。
1)オーストリア軍軽騎兵
A)偵察1ユニットの規模
前衛部隊に居る唯一の軽騎兵である第1ユサール連隊を偵察任務に当てる。
当時のオーストリア軍は軽騎兵1ヶ連隊が8ヶ大隊で構成される。大隊以下は
次の編成となる。
1ヶ大隊 = 2ヶ中隊、 1ヶ中隊=2ヶ小隊、 1ヶ小隊=2ヶ分隊。
通常の行動では中隊が最小行動単位であるが、偵察は広範囲を調べるので
展開隊形かそれよりも広がる。そこで1ヶ分隊を偵察ユニットの単位とする。
B)偵察ユニットの数
全部隊を偵察に出す事はないので、予備・支援で部隊の半分を残すとして、
1ヶ大隊当たり4ヶ分隊、連隊合計で32ヶ分隊(偵察ユニット)を上限とする。
C)偵察ユニットの出し方
必要に応じて数を増やす事とし、初めは索敵範囲に必要な数のみ出す。
基本は連隊本部(連隊マーカーで代行)から出すが、索敵方面が増えた場合は
大隊を分割して、そこから出すようにする。
2)ポーランド軍軽騎兵
A)偵察1ユニットの規模
騎兵旅団に居る第1猟騎兵連隊を偵察任務に当てる。当時のポーランド軍は
フランス軍と同じ軍制になっているので、1ヶ連隊は4ヶ大隊で構成される。
大隊以下の編成はオーストリア軍と同じであり、1ヶ分隊を偵察ユニットの単位とする。
B)偵察ユニットの数
オーストリア軍と同様に1ヶ大隊当たり4ヶ分隊とし、連隊合計で16ヶ分隊
(偵察ユニット)を上限とする。
C)偵察ユニットの出し方
オーストリア軍と同様にする。
3)ユニット編成
上記を反映したOOBは下記となる。偵察ユニットは1ヶ大隊を例に表示する。
4)その他
歩兵も必要に応じて偵察ユニットを出せるものとする。扱いは騎兵の偵察ユニットと同じとし、
違いは次の通り。
・偵察ユニットの数は戦列歩兵1ヶ大隊当たり1ヶ、軽歩兵1ヶ大隊当たり4ヶとする。
・歩兵の偵察ユニットは、平地では騎兵ユニットとの交戦を避け、必ず後退する。
しかし、森・村などの騎兵突撃禁止地形では後退しない。その場合、騎兵は前進できない。
<個人的な感想>
オーストリア軍の偵察ユニットは兵数に換算すると19騎、ポーランド軍は23騎となる。
軍曹が指揮する分隊レベルとしては、こんなものかもしれない。これ以上分割すると
伍長の指揮する班になるが、規律の面でも不安がありそうなので、分隊で良しとする。
歩兵の偵察ユニットを追加したのは、森・村などで騎兵の偵察を妨害する為である。
今回の模擬は、あくまで軽騎兵の偵察であり、歩兵はその中では脇役とする。その為、
通常の偵察は騎兵を基本とし、森・村などの騎兵の苦手な地形に対して歩兵を使う。
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