バタイユゲームで軽騎兵偵察(1)

 バタイユゲームでは、戦場の地形・敵の規模・配置などが全て明らかな状態で

戦闘を開始する。これは、あくまでもゲームとしてオープンにしている為と思う。

実際には、軽騎兵などによる偵察で分かる事もあるが、どこまで分かったかを

戦術級のゲームに反映していくのは難しいと思う。

しかし、興味が沸いたので、軽騎兵の偵察を雰囲気だけでも模擬できないか検討する。

そもそも、軽騎兵の任務は次のように色々あるが、ゲームでは余り再現されない。

バタイユに限らず、ゲームとして適切か(面白いか)どうかの問題があると思う。

WEBで検索しても、それらしいゲームが見当たらない。

 1)偵察 :地形、敵軍の規模・配置を調べる。

 2)遮蔽 ;上記の真逆で、敵の偵察を妨害する。

 3)連絡 :伝令として総司令部から前線指揮官に命令を運ぶ。

 4)追撃 :潰走する敵を追撃して休息を妨げる。

 5)前衛、側衛、後衛 :本隊の前面、側面、背後を敵の奇襲から守る。

 

 新たにゲームを製作するのも大変なので、バタイユゲームで上記の1)2)を

模擬できないかを検討する。ベースとするゲームは、ラシンの戦いとする。

これは、戦場候補が3ヶに分かれており、河川・森などの地形も一通りある。

偵察の目的と注意点は、フランス軍騎兵少将Antoine Fortuné de Brack(*1)

の本p178を参考にする。

 ・Avant-Postes de Cavalerie Légère, souvenirs

 目的 :まず、地形を防御・攻撃の視点でよく知る。

     次に敵の配置、兵力、できれば意図を知る。

 注意点 :敵に手を出さず、捕まらないように帰還する。

(*1)1789/8/8生まれで1807年18歳でユサール騎兵に入隊し、1815年まで従軍し退役。

 この間にラサール、モンブラン、パジョル、コルベール将軍の下で前哨(Out-Post)

 任務に就いていた。レジオン・ド・ヌール勲章(司令官)を受勲。

 1830年に中佐で復帰し、1840年まで従軍した。上記の本は1831年に出版されたもの。

 

<個人的な感想>

 バタイユゲームでは会戦が主になるので、どうしても騎兵の主役は胸甲騎兵などの

重騎兵になる(対軽騎兵に白兵戦2倍のボーナスも付く)。史実でも軽騎兵は戦場では

左右両翼に配置されて援護の役目が多く、決戦兵力としては使われなかったようである。

ゲームでの使い方とは別に、本来の任務を模擬できないかと思い立ち、検討する事にした。

もちろん、精密な模擬が目的ではなく、雰囲気が味わえれば良いレベルである。

 

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