渡河戦の自家ルール検討

 第4次ラシンの戦いで渡河戦を行った際に、オリジナルのルールでは厳しい

と感じた。そこで、自家ルールを追加して、渡河戦の機会を増やそうと思う。

<変更の候補>

つぎの2点が厳しいと感じたので、変更案を検討する。

1)渡河できる兵科・種類

 泳ぎによる渡河は散開隊形の軽歩兵とコサックに限定される。

2)渡河失敗時の戦力減少

 サイコロ1ヶの目だけ戦力を失う。

<変更案>

1)渡河できる兵科・種類

  次の兵科・種類を追加し、対岸の士気チェック結果は下記とする。

    追加する兵科・種類:縦隊または横隊の歩兵(種類を問わない)(*1)

    士気チェック成功:対岸のHEXに留まり、混乱状態になる。

    士気チェック失敗:元の岸に戻り、混乱状態になる。渡河失敗時の戦力減少を行う。

    なお、成功・失敗に関わらず、士気回復は次のターンの回復段階で行う。(*2)

   (*1)軽歩兵でも散開隊形でなければ、これに該当する。なお、騎兵と砲兵は除外する。

    騎馬による浅瀬の渡河は、フリートランドの戦いに特殊ルールとしてあるので、

    浅瀬があるような河川の状態なら、これを使う。浅瀬がない状態なら渡河できない。

    ラシンの戦いでは、河川は雨で増水していたとの事で浅瀬はない。

   (*2)移動直後の回復段階では、未だ兵士が集合中で縦隊・横隊に隊形を組める状態

    ではない事を模擬する。それに、この段階で混乱が回復するのは簡単すぎて渡河後の

    不安な状態を味わえないので(雰囲気重視)。

2)渡河失敗時の戦力減少

   指揮官が河川に隣接するHEXにおり、歩兵がその指揮範囲内にいる場合は、

  指揮官の士気ボーナス÷2(切り捨て)の分だけ賽の目から減算した値を

  減少戦力とする。(*3)

  例)今回のラシンの戦いでは、Mohr少将(旅団長)の指揮範囲は3HEX、

   士気ボーナスは2である。その為、渡河に失敗した部隊がMohr少将から

   3HEX以内にあれば、賽の目が4であっても戦力減少は3にする。

  (*3)指揮官の信頼が大きい場合には、失敗しても被害が少ないと思うので。

3)その他の検討

   渡河前に士気チェックして成功すれば対岸に渡れて、失敗すれば

  その場に留まるという方式も考えたが、次の理由で見送りにした。

  A)渡河失敗時の戦力減少がないとダメ元で試行する。これは、

   危険な敵前渡河・増水した川の危険を反映していないので疑問である。

  B)上記の改善案として、成功・失敗に関わらず賽の目で戦力減少を

   適用する案も考えた。この案では成功しても戦力が減少するので、

   渡河戦で勝利する可能性が低くなり、渡河戦を実施するメリットがない。

   ここはシミュレーション精度を上げるよりもゲーム性を優先して

   上記1)2)の案の方が良いと思う。

 

<個人的感想>

 今までのバタイユゲームでは、敵前の渡河戦がゲームの戦局を左右するような例はない。

どちらかと言えば、主戦場でない所での局地戦になるので、雰囲気重視の自家ルールを

追加してもゲームバランスは崩れないと思う。ラシンの戦場でプレイテストして評価する予定。

ナポレオンが皇帝になってからの戦争では渡河戦の例が見当たらないが(*4)、革命戦争時では

ジェラールとベルナドット1797年戦役のベルナドット(2)でも記載したように史実はあるので、

面白そうである。

(*4)アスペルン・エスリングの戦いは、ある意味では大規模な渡河戦である。しかし、ここでは

 河川から数HEX以内での局地戦をテーマにしているので、検討から外す。

 

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