新版アウステルリッツの白兵戦結果表でも記載したが、BLANK(空白)の結果が
新旧の版で一番違う点である。従来は敵味方とも今の位置に留まるが、新版では敵味方とも
1HEX後退する。この違いが良いと思うか気に入らないかは、各人の好みによると思う。
自分が気に入らない(従来版の方が良いと思う)理由を次に述べる。
<白兵戦の場面>
第4次ラシンの戦いの渡河戦の際に生じた場面。下図のように渡河した散開隊形
(白兵戦は戦力半減)のオーストリア軍に対してザクセン軍が反撃にでた時である。
両軍の各大隊は士気チェックに成功し、ザクセン軍の白兵戦攻撃結果を判定する。
オーストリア軍は、この白兵戦でこの場に留まる事ができれば、自分のターンで
横隊に隊形変更し次回以降の白兵戦で互角に戦える希望がある。
<オーストリア軍が後退する確率>
白兵戦結果表そのものは、新旧でも同じである。(下図参照)
オーストリア軍が後退する確率を上図の2つの戦いについて試算すると以下になる。
旧版ではDDとなる確率(DDの個数÷36)、新版では更に空白(上図の赤枠)と
なる確率(空白の個数÷36)を加算した。
左側の戦い:ザクセン軍の第9,12連隊とオーストリア軍散開隊形部隊
右側の戦い:ザクセン軍の第4連隊とオーストリア軍散開隊形部隊
左側の戦い | 右側の戦い | |
白兵戦力比(*1) | 2.5 | 2.0 |
旧版の確率 | 53% | 39% |
新版の確率 | 75% | 64% |
(*1)ザクセン軍の白兵戦力÷オーストリア軍の白兵戦力
新版のルールにより後退する確率が22〜25%増加する。これを、”そんなものかも”と
見るか、”何かやり過ぎ”と見るかで評価が分かれると思う。
自分の場合は”何かやり過ぎ”と思える。互角の結果なら、その場に留まるのが良い
ように思うからである。たぶん、どちらかと言えば落ち着いた戦いを好むからである。
両軍とも1HEX後退なら、戦いはより流動的になる。
この渡河戦では、後退は単に対岸に戻って混乱するだけでなく、1ヶの賽の目だけ
戦力を損失するので、余計に過激に感じる。同じように後背に移動困難な地形が
ある場合は、降伏(全滅)の可能性もある。ゲームとしては、その前提で楽しむのも
”あり”かもしれない。しかし、シミュレーションの面では納得のいかない結果と思う。
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