群衆の解散後、直ちにベルナドットは、オーストリアの外務大臣ツゥグート宛てに
手紙を書き、ウィーンからの退去を宣言した。
1)このような状況が続くなら、この地に留まっても意味がない。
2)オーストリア政府が命じて、オーストリア市民か軍人が代わりの三色旗を掲揚するべきである。
ツゥグートは、返信の手紙を午前3時頃には届けて来た。主な内容は次の通り。
1)今回の事件に遺憾の意を表明する。
2)オーストリア皇帝に直ちに報告する。
3)今後も友好関係を維持する為に、きちんと調査する。
ツゥグートの返信に満足しなかったべルナドットは、皇帝あての手紙を書いて
副官のジェラール大尉に皇宮へ持参させた。
この時、ジェラール大尉は革命のシンボルである三色帽子飾りを付け、軍服で参内した。
”ウィーンを去るに当たり、私は陛下が我が国と平和で友好的な関係を望んでいるを知っており、
何よりの慰めになります。また、今回の事件に陛下が深く悲しんでおり、できる限りの全ての方法で
沈静化された事に大変感謝しております。私の見解が将来追認されるように希望します。また、
2国間の良好な相互理解を維持する為に、賠償が必要です。これにより、陛下が我々以上に
2国間の良好な関係を望んでいる事を我が国に示す事が出来ます。”
<個人的感想>
強硬な態度をとるのは、当然の事と思う。革命を侮辱された事と同じなので、
妥協の余地はない。ここで弱気になるのは、政府の代表として許されないと思う。
また、ジェラール大尉が革命のシンボルである三色帽子飾りを付けて行く事は、
この状況下では勇気がいると思う。途中で過激派から襲撃されても仕方がないような。
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