知事からベルナドットに届いた手紙

 ベルナドットが他の方面軍に異動する事が公表されてから、占領・統治していた

フリウリ地方の知事(ヴェネチア人)からベルナドットに手紙が届いた。

”貴方に申し出のあった栄光の新しい領域は、我々が貴方を失う事を

慰めてはくれません。

フランスの精神が貴方と共にあり、貴方を守ってくれる事を願います。

我々は、貴方の業績を誇りを持って聞くことになるでしょう。その誇りは、

貴方の統治を信頼する事で我々が得たものです。

我々の繁栄を気にかけて頂いた事で、貴方は何よりも大切な名声を

我々と住民から勝ち取りました。そして、それは貴方だけが持つべきものです。

貴方の将校と兵士達は、その名声を分けることはできません。

それは、貴方の栄光が、彼らと分ける事ができないのと同じです。

貴方の指揮下にあった思い出は、我々が墓の下に埋もれるまで生き続けるでしょう。”

 

(注)その後、カンポ・フォルミオ条約により、ヴェネチア共和国は滅亡し、

オーストリア領になった。

 

<個人的感想>

 マーストリヒト要塞司令官時代の経験を生かして、住民から信頼を得た事が伺われる。

イタリア方面軍で略奪が当たり前の状況では、感謝されるのは当然かも知れない。

 

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