ナポレオンは、滞在しているパッシリアーノの夕食にベルナドットを招待した。これは、
前回の会談で良い印象を得た為と思われる。
ベルナドットは早く来るようにと言われたので、文字通り5時の夕食に対して3時には到着した。
しかし、副官のデュロックからナポレオンは手紙を書いている最中なので、待つように言われた。
それに対して、ベルナドットは、次のように激怒した。
”総司令官に伝えよ!ベルナドット将軍は控えの間で待つことはしない。
パリの総裁政府でさえ、そのような屈辱的な事はしなかった。”
デュロックが返答に窮した時に、ナポレオンが現れて庭園の散歩に誘い、なだめた。
現在の庭園は、下図のようになっている。
その散歩中での会話で、色々な事が話された。
まず、将軍の評価が話された。但し、ベルナドット自身については、触れられなかった。
1)オッシュ将軍
ベルナドットは誉めて、パリでは政界のミラボーのように敬愛されていると評価。
ナポレオンは、判断力と優秀さに欠ける男と評価。
2)マルソー将軍
ベルナドットは誉めて、勇敢であると評価。
ナポレオンは、単なる前衛指揮官と評価。
3)オージェロー将軍(フリュクティドールのクーデターの功績でライン軍の司令官になった)
ベルナドットは、けなして、粗野で無学であり、ライン軍の司令官には不適切で、
クレベールかブールノンヴィユが適任と評価。
ナポレオンは庇って、学究肌でも、馬鹿な洒落者でも、修道士でもないが、戦場には向いている
性格であると評価。
また、クレベールは単なる市民政府への反抗者、ブールノンヴィユは室内だけの騎士と低評価。
4)マッセナ将軍
ナポレオンは、前衛指揮官として適任、しかし常に目を光らせる必要があると評価。
5)ジュベール将軍
ナポレオンは、方面軍司令官として必要な全ての才能を持っていると評価。
6)セリエ将軍
ナポレオンは、予備部隊の指揮官ができると評価。
続きは次回に。
<個人的感想>
ベルナドットとナポレオンの評価は、かなり異なっている。ナポレオンは、
イタリア方面軍の指揮官たちは良い評価を与えおり、中でもジュベールは
かなりの高評価である。
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