ナポレオンとベルナドットの会談(2)

 ナポレオンは、滞在しているパッシリアーノの夕食にベルナドットを招待した。これは、

前回の会談で良い印象を得た為と思われる。

ベルナドットは早く来るようにと言われたので、文字通り5時の夕食に対して3時には到着した。

しかし、副官のデュロックからナポレオンは手紙を書いている最中なので、待つように言われた。

それに対して、ベルナドットは、次のように激怒した。

”総司令官に伝えよ!ベルナドット将軍は控えの間で待つことはしない。

パリの総裁政府でさえ、そのような屈辱的な事はしなかった。”

デュロックが返答に窮した時に、ナポレオンが現れて庭園の散歩に誘い、なだめた。

現在の庭園は、下図のようになっている。

Villa_manin

その散歩中での会話で、色々な事が話された。

まず、将軍の評価が話された。但し、ベルナドット自身については、触れられなかった。

1)オッシュ将軍

 ベルナドットは誉めて、パリでは政界のミラボーのように敬愛されていると評価。

 ナポレオンは、判断力と優秀さに欠ける男と評価。

2)マルソー将軍

 ベルナドットは誉めて、勇敢であると評価。

 ナポレオンは、単なる前衛指揮官と評価。

3)オージェロー将軍(フリュクティドールのクーデターの功績でライン軍の司令官になった)

 ベルナドットは、けなして、粗野で無学であり、ライン軍の司令官には不適切で、

クレベールかブールノンヴィユが適任と評価。

 ナポレオンは庇って、学究肌でも、馬鹿な洒落者でも、修道士でもないが、戦場には向いている

性格であると評価。

また、クレベールは単なる市民政府への反抗者、ブールノンヴィユは室内だけの騎士と低評価。

4)マッセナ将軍

 ナポレオンは、前衛指揮官として適任、しかし常に目を光らせる必要があると評価。

5)ジュベール将軍

 ナポレオンは、方面軍司令官として必要な全ての才能を持っていると評価。

6)セリエ将軍

 ナポレオンは、予備部隊の指揮官ができると評価。

続きは次回に。

 

<個人的感想>

 ベルナドットとナポレオンの評価は、かなり異なっている。ナポレオンは、

イタリア方面軍の指揮官たちは良い評価を与えおり、中でもジュベールは

かなりの高評価である。

 

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