革命戦争の部隊単位毎の参謀の人数と階級が気になったので、調べたものを以下に纏めた。
1794年時点のもので、将軍付の副官は含まない。また、直接戦闘に参加しない下士官と兵も
スタッフとして参謀(?)に含めた。なお、参謀・参謀補佐になった将校は、将軍付の副官と
同じ年収になる(部隊長よりも高給)。
部隊単位 | 参謀長 | 参謀 | 参謀補佐 | 砲兵 | 工兵 | その他 |
軍 | 少将1 | 大佐と少佐で4 *1 | 大尉から少尉で8 *1 | 少将1 | 大佐1 | 砲兵と工兵は多数 *2 |
師団 | 大佐1 *1 | 大尉から少尉で2 *1 | 大尉1 | 大尉1 | *3 | |
旅団 | 参謀なし *4 | |||||
歩兵連隊 | 中尉3、少尉3 | 曹長3 | 兵站将校1、他15 | |||
歩兵大隊 | 参謀なし *5 | |||||
歩兵中隊 | 曹長1 | 兵站伍長1、他2 |
*1 初めは、軍・師団に4人おり、参謀1人に参謀補佐1人が付いていた。その後、上記のようになり、
参謀補佐は直接参謀に付かずに、部隊共通のスタッフになった。ベルナドットが少将になり、
師団の参謀補佐として、アルデンホーヘンの戦いで目を付けたジェラール中尉を迎えた頃は、
部隊共通のスタッフになっていたと思われる。
*2 砲兵と工兵は独自の参謀・スタッフを持ち、歩兵と騎兵は各部隊単位の参謀・参謀補佐が
担当する。砲兵と工兵は中隊単位で第1線部隊に配属される為と思われる。
*3 砲兵や工兵が配属された場合に、参謀として大尉が配属される。また、必要に応じて、
後方支援を管理・監督する兵站管理官(commissaire)が1人配属される。
*4 通常の歩兵2ヶ連隊の他に、騎兵・砲兵などで増強された場合は、師団と同様な参謀が付く。
派遣元の軍や師団の参謀が派遣される。ベルナドット准将がアルデンホーヘンで戦った頃
には、騎兵連隊が増強されてクレベール師団の参謀からネイ大佐が配属された。
*5 戦闘時には、連隊参謀・参謀補佐の中尉・少尉・曹長の各1人が配属される。
<個人的感想>
部隊管理の中核は連隊であり、その上位や下位部隊は必要最小限の参謀を
置いているのは効率的と思う。
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