前回は縦隊と横隊について調べたので、今回は中隊の散開隊形を
少し調べてみた。全部隊が散開するのではなく、予備を置くとの事。
必要に応じて予備部隊から散開隊形部隊に増援する。また、散開隊形から
通常の3列隊形に戻る場合は、予備部隊が支援する。
側面を警戒する場合も、上記のような隊形になる。左側側面を警戒する場合は、
図の右に向かって前進するので、上記の右翼予備が先頭、中央、左翼予備が
最後尾になる。散開隊形は、そのまま右に向かって前進し、左側を警戒する。
<バタイユゲームとの関係>
バタイユゲームでは、散開隊形時は2HEX(200m)に展開するルールに
なっているが、これは上記の隊形幅187mから見て適切と思う。
散開隊形の射撃力は、戦力数×3になっており1ヶ大隊6戦力(600人)では18。
縦隊の射撃力は6なので3倍の計算になる。上図の編成で人数比で比べると、
縦隊は前面に2ヶ中隊×2列×15人(1列)=60人で、散開隊形は58人と同等。
バタイユでは、かなり射撃力を大きくしている。全部隊が散開している勘定か。
なお、アウエルシュタットでは軽歩兵中隊が2種類(戦力2のシャスール中隊と
戦力1のヴォルティジュール中隊)あり、射撃力は8と4になる。これを平均すると
戦力1.5(150人)で射撃力6になる。これは、上図の142人編成で射撃できる
人数58人(縦隊と同等)から推定される射撃力6と同じ。これは適切と思う。
<個人的感想>
散開隊形を史実に沿って再現するには、アウエルシュタットのように軽歩兵中隊を
作るのが適切と思う。しかし、そうなると1804年以降にはヴォルティジュール中隊が
戦列歩兵連隊に作られるので、ゲームのユニット数が増大する。ここは、シミュレーション
精度を上げるか、プレイし易さを優先するかの判断になる。ライプチツヒの戦いの
ようなビッグゲームでは、ゲームのユニット数が更に増大するのはプレイし難いと思う。
<リンク>