ME,GDW,COAの3社から出版されたモスクワ河の戦いについて、色々思った事を纏めてみた。
<ME第1版からGDW第2版>
デザイナーのJ.Harshmanが書いたノートを見ると、第1版からの主な
変更点は、次の通り。なるべく変えなかったとの事。
1)フランス軍のOOBを入手した最新情報で更新。
2)地図は4色にして、勾配をHEX端に合わせた。
3)対砲兵射撃を変更(損失確率を低減)。
<GDW第2版からCOA第3版>
デザイナーノートがないので、気付いた点のみ列挙。もちろん、
基本ルールが大幅に変わっている点は除いて。
1)シナリオは7つから6つに減少。ただ、第2版では2つに分かれていた
ラエフスキー角面堡の戦いを1つに統合しているので、実質数は同じ。
ウヴァロフの騎兵突撃のシナリオが削除され、代わりに仮想シナリオの
バルクレイが総司令官のシナリオが追加。
個人的には、ウヴァロフの騎兵突撃のシナリオは残して欲しかった。
しかし、左の第3版と右の第2版の地図を見比べると、ボロディノ北西の
森の大きさ(地図の中央左端付近)が全く違う。これでは、大規模な騎兵
突撃は無理そう・・・。
2)射撃戦結果表は、損害が減少する方向に変更。
第3版は今のME版プレミアルールと同じ。
3)白兵戦結果表も損害が減少する方向に変更。なお、第2版では
損害と後退有無のみ。そもそも、戦闘部隊は混乱の状態がなく潰走のみ。
4)指揮官の死傷は、第3版の方が確率増大。
5)方陣実現表は、第3版の方が確率増大。
色々と変わっているが、第2版は十分に面白い。今なら、地図と
カウンタの美しさもあって第3版がお薦めだが、バタイユゲームの
魅力は第2版でも味わえる。
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