チット引きの功罪

 COA社バタイユゲームのVol.13ドレスデンの基本ルールを読んでいて、

チット引きの功罪について考えた。軍団など指揮単位毎のマーカーをカップに

入れ、1ヶづつ引いて対応する部隊の行動順番を決めるのがチット引きである。

 

<利点>

 1)当時の指揮官の状況を再現できる。

   両軍部隊の行動順番をランダムにする事で、これから先の動きが読めなく

  なり、友軍との連携タイミングも難しく、判断が悩ましくなる。

 

<欠点>

 1)手間がかかる。

   主要指揮官に与えられる指揮ポイントから、指揮単位毎のマーカーを決め、

  カップから1ヶづつマーカーを取り出すのは、手間がかかる。更に、単独行動の

  軽騎兵指揮官は、行動可能かサイコロを振る必要がある。  

 

 2)多人数でプレイする場合に、待ちが発生する。

   チットを引いた1人以外は、その人の行動が終わるまで待つことになる。

  ドレスデン版では、この点を解消する為に、友軍のマーカーが引かれたら、

  全ての友軍プレイヤーは行動できるとしている。

 

<個人的感想>

 1)プレイヤーの好みによるが、手間をかけてもシミュレーション精度を上げて

 楽しむならば、チット引きは良い。しかし、私のように面倒と感じる人には、向かない。

 行動順番をランダムにしなくても、思うような展開になり難いのが実際である。

 戦力的に優勢なのに白兵戦に勝てなかったり、士気の高い部隊なのに潰走したり、

 2つの部隊で攻撃するのに片方は白兵戦しなかったり、と色々ある。

 

 2)COA社の第3版ルールやMEのプレミアルールのように、フランス軍が常に

 先に行動するからと言って、必ずしも有利とは限らない。ゲームを円滑に進める

 には、単純な方が良いと思う。バタイユゲーム自体が、十分に複雑なシステムに

 なっているので、更に複雑にする必要はないと思う。

 特にドレスデンなどビッグゲームでは、プレイ時間が課題になるので。

 

 

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