軍の砲兵参謀体制は、3ヶ軍団では次の通り。
管理対象 | 管理規模 | |
1)軍司令官を補佐する参謀部 | 第1線の砲兵部隊、2)の参謀部 | 146門 |
2)荷馬車群を管理する参謀部 | 軍の予備部隊を纏めて管理 | 荷馬車640台 |
軍には、以下の予備兵力と予備品が配属される。
A)砲兵中隊 :全体の10%、上記の例では徒歩1ヶ中隊、騎馬1ヶ中隊。
B)予備品 :大砲、荷馬車は全体の10%、上記の例では大砲15門、荷馬車64台分。
歩兵用の弾薬は全体の40%、上記の例では弾薬車29台。
C)荷馬車中隊 :上記予備品を輸送する為に必要な中隊数。上記例では4ヶ中隊。
1)軍司令官を補佐する参謀部の構成
職位 | 階級と人数 |
司令官(commandant) | 少将1人 |
参謀長(chef d’etat-major) | 准将1人 |
副参謀長(sous-chef d’etat-major) | 大佐1人 |
補佐(adjoint) | 少佐2人、大尉2級 4人 |
副官(Aide-de-camp) | 大尉3人、中尉3人 |
検査官(inspecteur-général du train) | 1人 |
検査官補佐 | 少尉1人 |
勘定係主任(conducteur caissier) | 1人 |
2)荷馬車群を管理する参謀部
軍団の駐車場は軍団が管理し、軍と軍団との間の補給管理と軍固有駐車場を管理する。
軍固有駐車場には、軍直轄の砲兵予備部隊と職人中隊が入る。大砲や荷馬車の修理などは、
ここで行う。
職位 | 階級と人数 |
総監督(directeur en chef) | 准将1人 |
参謀長(chef d’etat-major) | 中佐1人 |
補佐(adjoint) | 少佐2人、大尉2級 1人 |
副官(Aide-de-camp) | 大尉1人、中尉1人 |
検査官(inspecteur du train) | 大尉2級 1人 |
荷馬車管理 | 大尉1人、少尉1人 |
外科医 | 1人 |
守衛長 | 1人 |
誘導員長 | 1人 |
火薬長 | 1人 |
誘導員 | 3人 |
外科医主任 | 1人 |
勘定係 | 1人 |
職人中隊の構成は、次の通り。
部隊単位 | 指揮官 | 規模 |
職人中隊 | 大尉 | 4ヶ分隊+曹長、兵站伍長、ドラマー2人 |
職人分隊 | 大尉2級、中尉、中尉2級、少尉 | 軍曹、伍長、職人師匠1人、1級4人、2級8人、徒弟8人 |
<個人的感想>
軍の規模になると、司令官は管理業務が多く実戦には出なかった模様。地理的に分散している
軍団を含めた管理は大変そう・・・。それにしても、砲兵が独自の体制を持っているのは、大砲の
維持・管理・弾薬補給が大変だからか。
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