先日、ABEMAで第71期王座戦第4局を見た。
見始めた時には永瀬王座が優勢であったが、途中で藤井7冠が盛り返し、
その後再び永瀬王座が優勢になった。このまま終わるかと思われた。
個人的には第3局を逆転負けした永瀬王座に勝って欲しいと思いながら
見ていたら、1分将棋の中で1手間違えて勝勢から敗勢になったしまった。
直後に永瀬王座は頭髪を掻きむしり”何をやっているんだ!?”というような
表情になり、それからは動揺を隠せないで指し続けていた。
藤井7冠も失着が分かったようで、申し訳無さそうな表情で指し続けた。
10時間以上も戦って積み上げて来たものが、たった1手で崩れる瞬間であった。
それからは、見ているこちらも辛くなるような雰囲気で、解説者も沈んだような声で話していた。
投了は時間の問題と分かったが、なかなか投了できない様子に胸が痛む。
投了後に主催者の新聞記者が2人にインタビューしたが、声が出にくい藤井8冠に対して
永瀬九段はハキハキと答えていた。立派なものだと感心した。