SF小説を読んだ。評判の良い”祈りの海”である。
この本も、一気には読めない作品集である。
何かを考えさせられるものが多い。
表題作の祈りの海は、自分には余りピンとこなかった・・・。
特に良かったと思うのは、貸金庫と繭の2作である。
特に感心した文章を以下にメモしておく。42ページ目。
ありふれた夢を見た、わたしに名前がある、という夢を。
ひとつの名前が、変わることなく、死ぬまで自分のものでありつづける。
”それ”が何という名前かわからないが、そんなことは問題ではない。
名前があるとわかれば、それだけでじゅんぶんである。
<個人的な感想>
時々、”自分”とはなんだろうと思うことがある。
それが分かると、何だか満足できそうな気がする。