今回は、ストップの組合せをどのようにするか自己流で考えてみた。
St.Anne’s Moseley教会の左側のストップ(*1)は、13種類の音と
音を振動させる(ビブラート)機能のストップで合計14ヶある。
(*1)DTMで作ったMIDIデータをHauptwerkに読み込むと、上段のキーボードに
割り付けられたので、左側のストップを使う事になる。
音の組合せは、数学的には(2の13乗)-1で8191通りになる・・・。
とても、こんな数の検討はできない。そこで、別な面から考える。
1)音楽的な面
A)音の高さ
音楽は低音部、中音部、高音部に分けられるので、ストップも
その種類に分けて見ると、以下になる(自分で聴いた印象から)。
高音部=6ヶ、中音部=4ヶ、低音部=3ヶ
B)音のバランス
クラシック音楽の場合、弦楽器を参考にすると以下のバランスが良い。
三重奏=高音1(ヴァイオリン)、中音1(ヴィオラ)、低音1(チェロ)
四重奏=高音2(ヴァイオリン)、中音1(ヴィオラ)、低音1(チェロ)
管弦楽団のような大規模の場合でも、大体は上記の四重奏に近いバランスと思う。
C)音の密度
弦楽三重奏のように各音声部が分かり易い軽快な演奏が良いか、または、
管弦楽団のような重厚な響きの演奏が良いかは、各人の好みと演奏する曲から
決めれば良いと思う。
2)Hauptwerkの制約
フリー版では、同時発生音が256の制約がある(有料のBasicは1024、Advancedは32768)。
下記のドキュメントを参考に、今回演奏する曲の予想同時発生音を求め、そこからストップ数の
最大値を試算する。
・background technical information on computer hardware →URLが削除されています。
予想同時発生音=同時に押す最大鍵盤数×ストップ数×演奏速度×音の減衰時間
同時に押す最大鍵盤数=曲の楽譜から5
演奏速度(1秒当たりの鍵盤タッチ数)=4分音符が88ヶ/分から4分音符をタッチ1回と
考えて1.5/秒と仮定する。
音の減衰時間=残響を考慮して2秒
上記から
5×ストップ数×1.5×2 < 256
⇒ ストップ数 < 17
となる。これは、St.Anne’s Moseley教会の左側のストップ数(14)よりも大きいので
問題は生じない。
結論として、今回は音楽的な面から以下の案を基本に実際に音を聴いて決める事にする。
但し、今回はビブラートなしにするので、Tremulant のストップは使わない。
案1)軽快な演奏 三重奏のバランスとし、各音声部から気に入った音を1つ選ぶ。合計3。
案2)中間的な演奏 四重奏のバランスとし、各音声部から気に入った音を2つ選ぶ。合計8。
案3)重厚な演奏 全てのストッパを選ぶ。合計13。
なお、デモ曲では、高音0、中音3、低音0の3ストップであった。
<個人的な感想>
パッヘルベルのようなバロック音楽では、演奏速度を早くする必要性を(個人的には)感じないので、
フリー版のHauptwerkで十分と感じる。また、特に入れたい有料オルガンも今の所はないので、それを
使えるようする有料版(Basic、Advanced)も必要性を感じない。
<リンク>