砲兵変更の再見直し(2)

 前回のつづき。

隊形変更確率(牽引状態への移行)を再見直す事にしたが、各国砲兵の練度の

具体的な差については、数値的な資料がない。

国別の評価は下記の資料にあり、前回の見直しでも使用した。

Artillery Of Napoleonic Wars

 

<基本的な考え方>

主要国についてはME版の評価を基準にして試算する。

1)通常砲兵

 A)フランス軍は最優秀。

 B)オーストリア軍、ロシア軍、プロシア軍(1813年以降)は、1ランク下。

 C)1ランクの差は、賽の目1(1/6)の差で、確率は0.167。

2)近衛砲兵

 A)フランス軍親衛隊は、通常砲兵より1か2ランク上(年代による)。

 B)連合国近衛砲兵は、通常砲兵より1ランク上。

3)注記

 前回の重量による確率試算と合わせると、国によっては単純に0.167

上下すると、余りに低い数値になったりフランス軍より高いままになる。

そこで、国により補正幅は変える事にした(主観的になるが・・・)。

 A)主力の通常砲兵6ポンド砲

  オーストリア軍:前回より1ランク下(0.167)を基準。

  ロシア軍:前回より1.5ランク下(0.25)を基準。(砲数が1.5倍を考慮)

  プロシア軍:前回より変更なし(0)を基準。(前回見直し結果が低すぎる為)

 B)他の通常砲兵12、3ポンド砲

  上記の基準に他の国との比較で若干修正(プラス、マイナス)。

 

<試算結果>

1)6ポンド砲徒歩砲兵について、ME版、前回見直し、今回再見直しの確率を

試算した結果は以下の通り。

なお、フランスNapはナポレオン指揮下の場合の補正をしたもの。

国別 ME版 前回見直し今回再見直し
フランス 0.500 0.500 0.444
フランスNap 0.500 0.667 0.500
オーストリア 0.333 0.611 0.444
ロシア 0.333 0.694 0.444
プロシア 0.333 0.306 0.306

 

2)12ポンド砲徒歩砲兵

国別 ME版 前回見直し今回再見直し
フランス 0.500 0.250 0.167
フランスNap 0.500 0.417 0.250
オーストリア 0.167 0.333 0.167
ロシア 0.167 0.361 0.111
プロシア なし 0.194 0.083

(注)ME版ではフランス軍12ポンド砲は6ポンド砲の扱いになっている。

 

3)6ポンド騎馬砲兵

国別 ME版 前回見直し今回再見直し
フランス 0.500 0.500 0.444
フランスNap 0.500 0.667 0.500
オーストリア 0.500 0.694 0.500
ロシア 0.500 0.694 0.444
プロシア 0.500 0.417 0.417

 

4)3ポンド、4ポンド砲徒歩砲兵

国別 ME版 前回見直し今回再見直し
フランス なし 0.750 0.722
フランスNap なし 0.917 0.806
オーストリア なし いつでも 0.833
ロシア なし なし なし
プロシア なし なし なし

(注)ME版では3,4ポンド砲とも6ポンド砲の扱いになっている。

 

<個人的感想>

 全体的にはME版に近くなったが、大砲の重量も考慮されいているので、

良さそうに思える。

 

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