革命戦争の軍管理委員(commissaires des guerres)の規模について、
気になったので少し調べてみた。
軍管理委員は1794年3月7日の法令で以下のように決められた。
なお、軍の指揮下にはなく、全て政府直属の職員であり、食料・弾薬などの
補給と管理、警察、病院の管理など全ての軍管理を行う。
職位 | 人数 | 年収 | 相当する軍の階級 | 左記の年収 |
軍管理委員長 | *1 | 3840万円 | 旅団長 | 3600万円 |
取纏め軍管理委員 | 60 | 2880万円 | ||
1級軍管理委員 | 240 | 1920万円 | 大佐 | 1920万円 |
2級軍管理委員 | 300 | 1440万円 | 中佐 | 1400万円 |
*1 1つの方面軍には6人の取纏め軍管理委員が随行する。その中から1人が軍管理委員長になる。
臨時の職位なので、任期が終われば取纏め軍管理委員に戻る。
1つの方面軍には、軍管理委員長(commissaires-ordonnateurs en chef)が1人、
取纏め軍管理委員(commissaires-ordonnateurs)が5人、
1級軍管理委員(commissaires des guerres de première classe)が24人、
2級軍管理委員(commissaires des guerres de seconde classe)が30人の
合計60人が随行する計算になる。なお、師団が単独で離れた場所に派遣される場合には、
取纏め軍管理委員が1人、1級軍管理委員が4人、2級軍管理委員が5人の合計10人が随行する。
<個人的感想>
1ヶ師団8000人の補給・管理を10人で行うのは、少ない気がする。実際の物などの納入は民間業者が、
分配は軍の兵站士官・兵などが行うので、あくまで管理業務だが・・・。
1795年冬季戦役でベルナドットとマルソーが苦しんだのは、軍管理委員が適切な補給を行えなかった為と
思われる。しかし、厳しい環境の季節に作戦行動を起こす事自体が間違っているとの考えもある。
補給担当からは、”食料も満足に調達・配送できない環境でどうしろと!?”と言いたいのかも。
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