革命戦争の憲兵部隊単位と規模について、気になったので少し調べてみた。
なお、憲兵は軍人を対象にしたMP(軍警察)だけでなく、一般人を対象にした
警察活動も行う。そして、戦闘にも参加して、ベルナドットの記述(最後の1文)
によれば、擲弾兵と並ぶような精鋭部隊であったようだ。
部隊単位 | 指揮官 | 規模 |
フランス軍全体 | ー(*1) | 25から28ヶ師団 |
師団(*2) | 大佐か中佐 | 2ヶ大隊 |
大隊(escadron) | 大尉(capitaine)(*3) | 2ヶ中隊 |
中隊(compagnie) | 中尉(lieutenant)(*3) | 20ヶ班 |
班(brigade) | 伍長(brigadier) | 5人 |
(*1) ナポレオン時代には憲兵司令官(inspecteur général)ができたが、革命中には
これに相当する職位はなかった。
(*2) 師団と言っても約500人の規模で歩兵大隊に相当すると思われる。
1794年9月のサンブル・エ・ミューズ軍でベルナドット准将の前衛部隊には、
第32師団と第34師団が配属されていた。(全体の数と番号が合わないが・・・。)
(*3) 現在のアメリカ合衆国の警察には、警部(captain)、警部補(Lieutenant)の
名残がある。
<個人的感想>
マーストリヒトの攻囲戦でも憲兵部隊を使っているが、この場合は軍紀を
監視する為もあると思われる。部隊の名称で大隊がbataillonでなく、
escadronであるは、騎兵を模範とした部隊編成と思われる。
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